手技療法

手技の紹介

手技療法には擦る・揉む・叩く・震わす・押すといった刺激を与える方法があります。ここで6種類の手技療法をご紹介しましょう。

① 軽擦法(けいさつほう)

手のひら、親指、二本指、四本指などを患部に密着させ、背骨に沿って平に軽く擦ります。
手の摩擦によって、皮膚の温度を上げ、血液の循環を良くします。こうすることで、新陳代謝が促進され、細胞が活性化します。

② 強擦法(きょうさつほう)

強擦法は、別名「按撫法(あんぶほう)」とも言います。 軽擦法では擦りますが、強擦法では手のひらを患部に深く押し付けるようにします。手のひらは、一旦押し付け、円を描くようにしながら移動させ、また押し付けるといった動作を繰り返しますが、硬くなった筋肉や筋を擦りながら押すといった感じで、強引に押さないようにします。

この動作によって、滲出物(炎症が起こったとき、血管から組織内へと出される血液成分:血液中の白血球やタンパク質など)を散らし吸収させる、皮膚の組織をやわらかくほぐし、可動性を回復させる、炎症による癒着をはがすといった効果を図ります。

③ 叩打法(こうだほう)

リズミカルに軽く叩く方法です。 手掌叩打法、切打法(せつだほう)、拍打法(はくだほう)、手背切打法(しゅはいせつだほう)、指頭切打法、環状切打法など様々な叩き方によって、効果も異なります。

神経や筋の動きを活発にしたり、血行を促進したりして神経や筋の興奮性を高める方法や、逆に興奮を鎮め鎮静的に働く方法があります。

軽く握った状態の手のひらで、痛みがないように叩きます。

④ 圧迫法(あっぱくほう)

指の頭、手の付け根などを使って圧迫し、刺激を加える方法です。間歇性(かんけつせい)、持続性圧迫法の2種類があります。

間歇性圧迫の場合は、圧迫して機能を抑制したあとに緩めることで血液やリンパの流れを促進します。持続性圧迫法では、神経痛やけいれんなどの鎮痛・鎮けいの効果を図ります。

⑤ 振せん法(しんせんほう)

手のひらや指の端を使い、垂直に骨に向かって圧迫しながら、バイブレーターのように筋肉全体を震わせます。

この刺激によって、血管を拡張し静脈血の流れが良くなり、神経や筋の機能が高まります。

⑥ 揉捏法(じゅうねつほう)

手のひら、親指、二本指、四本指などで、患部の筋をつかむようにしながら、筋肉を揉みほぐします。

筋の収縮を活発にし、静脈血の流れを良くすることで、血管を広げ新鮮な血液を行き渡らせます。揉捏法では、筋肉が萎縮し硬くなることで起こる筋疲労などを回復、予防を図ります。

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